第一回 洋書店を営む翻訳家、宇野和美さん

イソール作/宇野和美訳
1,500円(税・配送手数料別)

―本日は、お忙しいなかお越しいただき、ありがとうございます。

いえいえ、こちらこそ。

どうぞ、なんでも聞いてください。

 

―さっそく質問させてください!

宇野さんは、翻訳家の傍ら、オンラインで洋書店も営んでいらっしゃるんですよね。

はい、「ネットショップオーナー」という3万円くらいのソフトを使ってオンラインショップをはじめました。

フォーマットはある程度決まっているけれど

購入すると自動的に連絡が入り、お客さんにも自動で連絡が届くので、便利だな、と感じました。

 

―はじめてみて、売れ行きなどはいかがでしたか?

はじめは月に1,2件でしたが、クレジットカード決済を導入してからはお客さんが増えるようになりましたね。

 

―勉強になります。安定して収益が出るようになった、ということですか?

はい。これまではスペイン語を勉強している方が多かったけれど、

ラテンアメリカの人と結婚している人とか、中南米国籍の子供たちのいる学校からも注文をいただくようになりました。

図書館からも問い合わせがあるなど、10年ほどでぼちぼちと集まるようになりました。

 

―10年もやっていると、馴染みのお客さんもいらっしゃるのでしょうか。

一年にいっぺんに頼んでくださる方とか、お母さんにプレゼントしたい、とか、

個別に問い合わせていただくこともありますね。

10年以上やっていると、口コミなどでだんだんと広がってくるものだな、と思いました。

 

―お客さんが、ミランフ洋書店に惹かれる理由はどこにあると思われますか?

スペイン語の本屋さんは、あるにはあるんですが、子供むけの本があまり見当たらないんです。

それに、ミランフ洋書店では『ハリー・ポッター』などのスペイン語訳ではなく

オリジナルを扱いたい、という思いがあって、そこにこだわってきました。

 

―スペインの人が書いた、スペインの絵本、ということですか?

そうですね、スペイン語圏の。ほかで売っていない、オリジナルの絵本を、私自身が選んで、仕入れる。

そこに魅力を感じてくださっているんじゃないかと思っています。

 

―オリジナルの絵本だと、よりその国に根差しているのでお子さんに馴染みがありますよね。オリジナルの絵本は、現地に行って買っているのでしょうか?

いえいえ、基本的には日本で取り寄せて買っています。

スペインには本を卸してくれる輸出会社があるんですよ。

でも、ラテンアメリカの本は海外のブックフェアで買いつけることもあります。

 

―海外の方との注文はスムーズですか?

そんなことないですよ! なんというか、前はこういってたでしょ、という約束が忘れられて、

違うことをしていて、だからこう言ったでしょう、というと、ああ、ああ、ごめん、みたいなことはよくあります。

 

―陽気なラテン気質がそうさせるのでしょうか。スペインなど、現地に行かれることはないのですか?

行きますよ! 2年に一度、メキシコで開催されるブックフェアに参加しています。

スペイン語圏の国の関係者が集まるので、その方たちとお話しして、情報交換しています。

新しく出した本を見せてもらったりして、繋がりが増えてきています。

 

つづく

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