書籍のジャンル分けについて~店主より~

当店の絵本・書籍のジャンルは、「家族」や「はたらく」といった一部のカテゴリを除き、
基本的に「算数」「国語」「理科」「社会」といった教科ごとにジャンル分けにあてています。

ジャンル分けを教科ごとにした理由は主に4つです。
その理由を、以下に紹介していきたいと思います。

 

●子供にとって身近な存在である教科名

絵本や児童書の場合、
たいていは出版社や作家名で分けられることになります。

ですが、それでは子供も親も、予めの知識がないと、選ぶことが難しく
読んでみようと思っても何を手に取ればいいかわからず、
伸ばしていた手を引っ込めてしまうことになってしまいます。

そこを「理科」「算数」と子供たちにとって身近な教科名に分けることで、
本の内容を少しでも伝えることができたら…と思いました。

もちろん、「理科」と一口に言っても「生物」だと思って読んだら、
「化学」のお話かもしれない。

でも、そこに本を選ぶ醍醐味が隠されているようにも思うのです。
意外な出会いから、新しい発想が生まれる。
意外な出会いから、理解できなかった相手を理解する力が生まれる。

それが、
読書を楽しむひとつの提案として、教科名を採用することにした理由の一つです。

もちろん、ほしいジャンルのものが決まっている、という方は
ネットショップの方では化学・生物などと細分化したジャンルもございますので
そちらをご利用いただけます。

 

●大人の本も、教科名で分けています

教科名に分けるのは、絵本に限った事ではありません。
実用書もまた、教科名に分けています。

親御さんにとっても教科書名はかつて自分が慣れ親しんできたものであり
「サイエンス」「哲学」と分けるよりも、
子供と同じ視点に立って書籍を選んでいただけるのではないか、
と考えています。

たとえば、
コミュニケーション術を紹介した実用書ならば「交渉」「営業」と分けるのではなく
「語彙力を養う」「TPOに合わせた言葉の使い分けをする」という意味で
「国語」と分けます。

細分化するのではなく、教科名という幼少時から親しんだ名前で
本の中身をやわらかく、わかりやすく本棚から伝えていけたら、と考えています。

 

●嫌悪感をなくしたい

教科名で分ける、となると、「勉強」と感じていやになってしまうこともあるかもしれません。

でも、実は自分の興味のあることもまた、教科名に分けることができるんです。

たとえば、
数えることが好きなら、「算数」。
踊ることが好きなら、「体育」。
人と話すことや、何かをすることが好きなら「社会」。
ものづくりが好きなら「図画・工作」。

そんなふうに、子供の興味をもっと延ばすことができる、ひとつの方法としても
ご利用いただければと思っています。

苦手なものに対しても同じです。
子供に教科名の意識を持たせず、
大人がそれを選んで自然と読み聞かせすることで苦手意識が消えていくかもしれません。

 

●自分の答えが見つかる

とはいえ、絵本や本と言うのは、それ一冊で唯一無二の存在。
教科名など、ジャンルごとに括りやすいものもあれば、難しいものもあります。

 

教科名というのは、すべてのジャンルの「原点」、

色で言えば「原色」に近いものですから、
「かけ離れている」と感じるものも、出てくることでしょう。

 

そんなとき、当店では「国語」と選んだものでも「理科」だ、
と感じるものもあるかもしれません。

それもまた、当然のことと、当店は考えています。

 

ひとりひとり、違う意見があって当たり前。

 

「これ、国語って言ってるけど、理科のこと書いてるじゃん」と思ったら
その人にとって、「理科」のエピソードが強く印象に残った、つまり
興味を持っている、ということになります。

 

そうして、自分の関心や興味のあることが見つかるきっかけになれたらいいな、
とも思っています。

 

なにせ、店主の趣味は偏っています(笑)
店主と趣向が合う方もいれば、合わない方もいらっしゃるでしょう。

 

そんなことも「本を選ぶ」ことで、お客さんと「会話」ができればいいな、
なんて思います。

 

・・・・そんな4つの思いから、教科名というジャンルが生まれました。
ほかに、当店のテーマである「親子」を含む「家族」というジャンルと、
特化させたかった「はたらく」というジャンルがあります。

 

「このジャンルにはどんな本があるのかな?」なんて想像をめぐらしながら
本を選ぶ旅を楽しんでいただければ、嬉しいです。

 

親子絵本専門店NanuK 店主より

 

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