―書店への営業は、安藝さんもされているのでしょうか。
安藝:はい。書店まわりはとても大事なんです。本をひとつひとつ丁寧に売る努力がどんなに大切か、
今回特に実感しました。売る努力をしないと売れるわけがないんです。
―いいものでも、売る努力をしないと、届かないですよね。
安藝:書店へ伺うときは、書店員さんが最初の読者だと思っています。
だからこそ、書店勤務のご経験もある長澤さんにみてもらいたいと思いました。
一般書と児童書の担当の方ってまたちょっと違うんですよね。
長澤:そうですね。
安藝:一般書と違って、絵本はその場ですぐ読めるじゃないですか。
あの緊張感、なんていえばいいんだろう…時間だと数分なのですが。
じっくり黙読されている時間がすごく長く感じます。読まれた後、一読者としての感想を真摯にいただける。
全部が全部褒め言葉ではないのですが、ちゃんと対話してくださる。
―すべて目を通したからこそ、真剣に答えてくださる印象が強いのですね。
安藝:この本だけじゃなく、次回作の話しにまで及びます。
こんなテーマだったらいいんじゃないかしら、なんてことも言ってくださって。
―1冊だけで終わらない、というつもりで向き合ってくださるのですね。
安藝:新刊は、すぐに下げられてしまうと聞きますが、
この本は、発売から半年たっても多くの書店の方にお取扱いいただいております。
読者、お客様に本書をお手渡しいただいているという実感があります。
長澤:児童書担当の方って、作品を読んで物語に寄り添い、応援してくださることが多いですね。
―ビジネス書は、著者のセミナーに参加している、テレビのコメンテーターが出す、など
著者のファンという明確な読者層がいますよね。
また、その一瞬の時代を切り取っているので、即効性が重要になりますが、
絵本には、贈りたい人の未来があって。だからこそ長く愛されるのかな、と感じます。
安藝:SNSなどでもお祝いにこの絵本を贈りました、というコメントが多く見られます。
この本を通して何かを贈りたいという気持ちが見えるんですよね。
(つづく)
どうして そんなに ないてるの?
作・絵/いしずまさし
刊行/えほんの杜
1,200円(税・送料別) 購入はこちら
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著者・協力者プロフィール
いしず まさし/石津 昌嗣 1963年広島生まれ 作家/写真家/絵描き
武蔵野美術大学卒業後、グラフィックデザイナーを経て三年間海外を放浪する。旅の途中でダライ・ラマ氏を撮影(写真家として初のポートレイト)。帰国後、写真と執筆業に携わる。著書に『モメント イン ピース』(小説集/リトルモア)、週刊SPA! 連載の『東京遺跡』(写真・小説集/メディアファクトリー)、『あさやけのひみつ』(絵本/扶桑社)、他多数。最新刊は『どうして そんなに ないてるの?』(絵本/えほんの杜)。
『どうして そんなに ないてるの?』
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「ほんをうえるプロジェクト」
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